日米保守とメディア雑感

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日米保守とメディア雑感

日本国内においてもアメリカであっても世論調査の数字があてになりにくくなってきていることは、周知されてきたのではないでしょうか。

また日本国内のテレビジョン、新聞のアメリカの記事は、日米首脳会談であったり米朝首脳会談だったり、共同声明など発言した英語を誤訳(意図的に?)したりが多く、記事の傾向もリベラルよりな傾向にあります。

それは日本の主要放送局と主要新聞メディアのアメリカでの提携先がリベラル系メディアに集中しているといった事情があります。
また逆も然りで、アメリカに届く日本の情報は日本のリベラルメディア(リベラルと言っていいのか議論の余地があります。)によって作り出されています。

おかげで興味がある人々のほとんどはヒラリー・クリントン大統領の誕生を疑いませんでしたし、「隠れトランプ派」が多数いたせいでトランプ大統領が当選したと今でも信じています。もしかしたら、現在トランプ大統領の支持率は著しく低いと思っているやもしれません。

日本においてコメンテーターが、アメリカの草の根保守運動の解説をしてくれる人が出てきたりすればいいのですが、未だに見かけません。(いたらすみません)

今回はアメリカの民主党から共和党へ政権交代が起こっただけではなく、共和党主流派(現状維持派)から共和党保守派への政権交代も同時に起こっています。

ネットを見ていますと、日本の「保守的な考えを持った人」の中であってもアメリカがひとつの意見を持った集団としてみなしているように見受けられるようなコメントが見かけられますが、日本にも安倍総理もいれば、鳩山元首相や菅直人元首相のような方もいますし、石破氏や二階氏のような人もいるのと同様、アメリカには、さまざまな意見をもった勢力がいます。

また、保守的な考え方を持った人であっても、日本のメディアには疑いは持っても、アメリカのリベラル系メディア(日本のリベラル系メディアを通して)の内容を鵜呑みにし、トランプ大統領を批判しているようにも見えます。(お得意の埋伏の毒の可能性は否定できません)

リベラル派 民主党左派系

日本が強くなると、アジアに混乱をもたらしアメリカの脅威になるので警戒。
中国と協調することでアジアの安定を図ろうとする。
知日が多い(親日ではないことは留意すべき)

現実主義派 多数派(民主党・共和党)

アメリカ主導のもと、中国と軍事バランスを維持しながら、アジアの安定を維持する。

反共・保守主義派(共和党系内の保守主義、民主党系の反共派)

中国の軍事的台頭に対して、アメリカとの関係を維持する前提で、強い日本を支持するべき。
日本と利害は一致するが、親日ではない。

現在のトランプ大統領は、軍人を含む反共・保守主義派に支持されています。
先程言及した草の根保守やティーパーティーも含まれます。

戦前にしても現在にしてもアメリカは一枚岩ではなく、日本と利害を一致する勢力がいます。(いました。)
ただ、戦前も現在も当の日本人もアメリカの保守にしても、相手の存在を知らず連携すら取れていません。
(安倍総理・トランプ大統領は除きます。)

特に保守主義派のリーダーであった故アンドリュー・シュラフリー女史は、現在のアメリカがなぜ、中国や北朝鮮によって悩まされているのかを調べ上げたところ、行き着くところはフランクリン・デラノ・ルーズベルト民主党元大統領に原因があり、戦中のスパイなどの活動により、アメリカはやる必要のなかった対日戦争を行い、共産主義国家に援助したせいで敵を作り拡大成長させてしまったとしています。
(ここまで来ると日本の保守派とほとんど歴史認識が同じですね。)

閑話休題

現在、日本で流れるニュースは、リベラル系のメディアメインの情報なのでリベラル視線でのニュースでしかありません。
ゆえに対中問題や北朝鮮問題、アメリカ・ファーストの貿易問題についても客観的な分析ができている記事は少ないのではないでしょうか。
そのメディアの情報によって得られた知識を元に評論している人の話は、結構的まとはずれなで動向予測も外れることが多いです。

ダイレクト情報源を持った方や現地取材で情報を得ている評論家とは意見が異なります。

ちなみに江崎道朗氏によると、米朝の軍事衝突の可能性があると言われていた時期であっても、アメリカ太平洋軍司令部に取材に来た日本メディアは1社もいなかったそうです。

トランプ大統領から発せられた「フェイクニュース」という言葉が示すとおり、今般においてはメディアを通さず、まずはツイッターで発言し、その発言を元に記事を書くというフォロワーと同レベルからのスタートとなってしまっています。

日本の安倍首相もほとんど国内メディアでは触れられない、首脳会談や外遊などの動画、状況はFacebookなどで公開したりしています。
フィリピンやインドですごい歓待を受けていても、報道しない自由の権利を発動することで、Facebookの投稿をみてからはじめて外国に行っていたことを知るという、マスコミ仕事しようよと思わずにはいられないようなこともよくあります。

日本で言う首相下ろし(支持率低下工作)の一環としてのモリカケ報道とアメリカのロシアゲート報道は構図が全く同じです。
どんなにくまなく探しても未だに証拠が出てきません。悪魔の証明をベースに認めるまでやり続けるつもりなのでしょうか。
アメリカいたっては、クリントン夫妻の方のロシア疑惑(ウラン取引)が出てくる始末。

とは言ったものの、英語が堪能でもない限り、常日頃から原文にあたったりしての情報収集は難しいです。
日本語で書かれているニュース記事なんかは母国語だけに冷静に客観的に判断できる方が増えているように見受けられますが、外国語はまだまだハードルが高いと思います。
そのうちちゃんとした保守系メディアがでてくればよいのですが、現状ないものねだりをしてもしようがありません。

ネットを巡回していたところ、便利なニュースサイトがありましたのでご紹介します。
おそらく個人でやられているので少々更新が遅くなるのはしょうがありませんが、普段見かけないような翻訳記事がみつけられるので重宝しております。

海外ニュース翻訳情報局

海外の最新情報を独自の視点で発信します。
日本に報道されないニュースや情報のFACTを知りたい人にお勧め。当サイトは、オリジナルに可能な限り忠実にFACTを発信する独立系メディアです。
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アメリカは、F・ルーズヴェルト大統領時代に、労組・知識人・マスコミの「ニューディール連合」によって「支配」されてしまった。左翼リベラル勢力から政治の主導権を奪い返すために、アメリカの保守主義者たちはいかにして立ち上がり、いかにして勝利したのか―。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

エドワーズ,リー
ヘリテージ財団でアメリカ研究のために設けられたB・ケネス・サイモン・センターに属する保守思想専任特別研究員。デューク大学、ソルボンヌ大学(パリ)、アメリカ・カトリック大学に学ぶ。ハーバード大学政治学ジョン・F・ケネディ学部の特別研究員だったが、今はアメリカ・カトリック大学の政治学助教授である。ジョージタウン大学では政治ジャーナリズム研究所の設立当初からの所長で、フィラデルフィア・ソサイエティの前理事長でもあり、現在、「共産主義犠牲者追悼財団(the Victims of Communism Memorial Foundation)」の理事長である。ヴァージニア州アレクサンドリアに住んでいる。

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